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辻村 憲雄; 吉田 忠義; 眞田 幸尚
JPS Conference Proceedings (Internet), 24, p.011013_1 - 011013_6, 2019/01
The Japan Atomic Energy Agency used criticality accident alarm systems (CAAS) to monitor the occurrence of any accidental criticality at the Tokai Reprocessing Plant (TRP). A total of six plastic scintillator-based detector units, newly purchased or developed for the TRP, were tested by exposing them to pulsed radiation generated at TRACY, which is a pulse-type reactor that uses uranyl nitrate solution as fuel. All detector units tested responded properly to pulsed radiation that simulated an actual accidental criticality.
野村 靖; 奥野 浩
日本原子力学会誌, 35(2), p.155 - 163, 1993/02
再処理施設等核燃料施設で取り扱われるウランあるいはプルトニウムの溶液燃料体系で臨界事故を想定した場合に、安全評価上必要になる事故規模の大きさ、すなわち全核分裂数を簡易に求められる計算式及び図表を開発したので報告する。この計算式は、一点炉動特性方程式を基に簡単な仮定を置いて理論的に導かれ、その有効性がこれまで公開された過渡臨界実験データ及び過去の事故時の実測データとの比較により確認された。従来、諸外国で発表された簡易評価式による結果との比較からも、その有効性が示された。最後に、溶液燃料を扱う核燃料施設体系の安全評価用に、これらの簡易評価式を適用する場合の一つの考え方を提示した。
會澤 栄寿; 山根 祐一
no journal, ,
過渡臨界実験装置TRACYは、低濃縮度の硝酸ウラニル水溶液を燃料として過渡臨界実験を行う原子炉である。過渡臨界実験では、トランジェント棒と呼ばれる制御棒の炉心からの引き抜き又は溶液燃料の給液を行うことにより、最大で3ドルまでの反応度を添加する。TRACYの過渡臨界実験は1996年から行われ、過渡臨界時における出力、圧力及び温度などの測定及び評価を行うとともに、炉心タンク内可視化装置の開発など過渡事象の解明のための技術開発を行ってきた。これらTRACY実験を通して得られた経験について、日本原子力学会の第46回炉物理夏季セミナーにおいて講演を行う。
三好 慶典
no journal, ,
燃料サイクル安全工学研究施設NUCEFでは1994年の建設依頼、核燃料サイクル施設に関する幅広い研究が実施されてきている。本発表では、原子炉施設である定常臨界実験装置STACY及び過渡臨界実験装置TRACYで実施された溶液燃料体系に関する臨界実験の概要について紹介する。また、福島第一原子力発電所事故以降、核燃料サイクル施設及び試験研究炉の安全性再評価が原子力規制庁により実施されているが、発表では、主として溶液燃料から固形燃料を用いるためのSTACY改造計画に伴い、事故後施行された新規制基準に対応したSTACYの安全評価の技術的事項について報告する。
吉田 涼一朗; 山根 祐一; 阿部 仁
no journal, ,
溶液燃料の臨界事故では、核分裂に伴って水素ガスが発生することが知られている。溶液の密度低下を通じた出力の一時的低減効果や、爆発などの二次的事故の誘因可能性から、その発生量を核分裂数と結び付けて精度よく推定することが臨界事故時の安全性評価上重要である。過渡臨界実験装置TRACYで取得した、硝酸ウラニル水溶液の過渡臨界時に発生する水素ガスのベントガス中濃度の経時データは、反応度添加から500秒前後にピークに達することとその後の長いテールから、単純な拡散等の考え方では説明できない。そこで、テイラー拡散等の複数のモデルを組み合わせることで炉心タンク内における水素ガスの移行挙動を計算し、水素ガス濃度を評価した結果計測値をよく再現することができた。また、水素ガス発生量は10 fissionあたり4molと評価できた。